▲耐食性がよいアルミニウムは空気中では、ち密で、安定な酸化皮膜を生成し、この皮膜が腐食を自然に防止します(皮膜の自己補修作用)。耐食性をさらに高め、強度も兼ね備えたアルミ合金は各種の用途に採用されており、とくに建築、自動車、船舶、海洋開発などの分野ではこの特長が大いに生かされています。▲低温に強いアルミニウムは鉄鋼などと違って液体窒素(−196℃)や液体酸素(−183℃)の極低温下でも脆性破壊がなく靭性が大きいのが特長です。低温プラントやLNG(−162℃)のタンク材として使われているうえ、最近では宇宙開発やバイオテクノロジー、極低温の超伝導関連といった最先端分野でもこの特長が脚光を浴びています。▲強いアルミニウムは比強度(単位重量当りの強度)が大きいため、輸送機器や建築物などの構造材料として多く使用されています。純アルミニウムの引張強さはあまり大きくありませんが、これにマグネシウム、マンガン、銅、けい素亜鉛などを添加して合金にしたり、圧延などの加工や、熱処理を施したりして、強度を高くすることができます。最近では、リチウムを添加した低密度、高剛性の合金が開発され、航空機や大型構造物用の材料として注目されています。鋼銅▲軽いアルミニウムの比重は2.7。鉄(7.8)や銅(8.9)と比べると約1/3です。軽量化による性能向上が時代のニーズとなってい鉄銅1銅7鉄7.8■比強度アルミ■施工当初の美しさを永く維持できます。■積雪地など、厳しい自然環境の中でも安心して使えます。■同じ質量(長さも同じ)の円柱片持梁に同一荷重をかけた場合、密度が小さいほど直径が大きくなるため断面係数が大きくなり、発生する最大応力、最大たわみは小さくなる。たわみの比1.63.55083−0一般鋼熱間圧延材■建設現場での運搬や施工作業が容易になります。■固定荷重を低減できるため、構造設計を有利にできます。11.55.42.7アルミニウムの比重は、鉄やステンレスと比べ約3分の1という軽さ。本体・部材ともに扱いやすく施工性に優れ、建築物への負担も少ないなど、現代の建築ニーズを満たす素材です。るいま、とくに自動車、鉄道車両、船舶、コンテナなどの輸送分野で多くのアルミニウムが使われています。また軽さを生かして、各種機械の高速回転部を高めたり、装置の大型化による重量増加を抑えるなど、さまざまな効果をもたらしています。400μm3μmアルミ(16年間海浜大気ばくろ試験結果)【平均侵食深さの比較】⬇Wアルミ⬇W⬇W同じ体積ではアルミの方がずっと軽くなる設計・施工メリット設計・施工メリットアルミニウムは、建築基準法によって不燃材(燃えない材料)として認められていますので、消防法特例適用に供用可能です。アルミ2.7不燃材腐食しにくく、燃えない材料軽量設計強度軽量性
元のページ ../index.html#9